kintone
[特集] kintoneで業務が変わる

Part1 2014年 クラウドのビジネス利用はここからが本番
Part2 kintone 試用版を使ってみる
Part3 「案件管理」アプリをプチカスタマイズする
Part4 Excelファイルをkintoneに移行する

kintoneのファイル取込機能

前回は、kintoneアプリストアのアプリを使ってカスタマイズを行うことで、自社に合ったアプリを構築する方法についてご説明しました。今回は、社内で使用しているExcelファイルをそのままkintoneアプリにアップロードしてアプリを作成する方法をご紹介します。前回より今回の方が簡単です。
その前に少しご説明・・・。

Excelをkintoneに移行することの意義

まず、現在Excelで管理しているデータをkintoneに移行するメリットを、ここで整理してみましょう。
Excelはスプレットシートの業界標準として、データ管理やシミュレーション、ドキュメント作成と幅広い用途で使用できる便利なツールです。しかし、その中でもデータ管理を目的として複数人での利用を考えた場合、幾つかの不都合が生じます。

1) 誰かが編集している時には他の人は編集できない
2) 更新後保存するまでは他の人は最新のデータが見えない
3) パソコン内またはLAN内でしか利用できない
4) ファイルが複数コピーされ、原本やバージョンがわからなくなる

そもそもExcelは、共有を前提としたツールではありませんので、以上のような問題が生じるのは当然と言えば当然です。
kintoneに移行することでこれらの問題が全て解消され、常に1つの原本を共有し、必要とする人が必要な時に必要なデータを参照したり更新したりできるようになります。
また、kintoneは東日本と西日本にそれぞれデータセンターがあり、東のデータは西に、西のデータは東にバックアップされているため、震災などの災害があった場合でもデータが消失することが無いようになっており、その意味では社内にデータを保存しておくよりも安全です。
また、管理項目が多い(列の多い)データの場合、Excelでは横にスクロールしながら入力しなければならず、1件のデータを見る際にも横スクロールが必要です。この点、kintoneは1レコード毎の専用入力画面を生成しますので、入力も参照もしやすくなります。
全ての場面でkintoneがExcelに勝っているとは限りませんが、少なくともチームで共有する必要があるデータであれば、kintoneを検討する価値はあるでしょう。

ExcelファイルとCSVファイル

kintoneではExcelファイルとCSVファイルの取込ができます。
CSVファイルは、販売管理や会計などの業務用ソフトウェアから二次利用の目的で出力されることが多いファイル形式ですので、CSV出力に対応したソフトウェアが出力したファイルをkintoneに読み込むこともできます。
ExcelファイルでもCSVファイルでも手順に違いはありませんが、CSVを読み込む場合はExcelに比べるとフィールドタイプ(文字、数値、日付などの区分)の認識精度が少し落ちるようですので、取込作業の途中でちょっとした修正が必要になることがあります。

Exelファイルの準備

kintoneで取込みできるExcelファイルはxlsx(Excel2007以上)形式となりますので、それ以前のバージョンで作成・保存したファイルはxlsx形式にしておく必要があります。また、先頭行が項目名、2行目以降がデータとなっていることが前提となっていますので、取り込むExcelファイルの見出し行より上の行がある場合は、ファイルをコピーしておき、見出し行より上の行を削除した上で取込みを行って下さい。
複数のシートがある場合、1つのアプリとして取込みできるのは1つのシートのみで、ファイルサイズが最大1MB、最大行数1,000行、最大列数50列の制限があります。
今回は、サンプルデータを用意しましたので、まずはサンプルデータをダウンロードして、どんなデータか一度軽く目を通してみて下さい。

サンプルファイル(uriage_sample.xlsx)をダウンロードする

※リンクをクリックして「名前を付けて保存」を選択して下さい。
その時、ファイル名の拡張子が「xls」になっている場合は、末尾に「x」を付けて「xlsx」に変更した上で保存して下さい。この場合、ダウンロードしたファイルはExcelで開けない可能性がありますが、kintoneへの取込みはできます。

1.アプリの作成

ポータル画面

まず、ポータル画面(ログイン時の最初の画面)右下「全てのアプリ」にある「作成」ボタンをクリックします。

アプリストア画面

「kintoneアプリストア」画面が表示されたら、「Excel/CSVから作成」をクリックして下さい。

ファイルアップロード画面

「新しいアプリ」の画面で「参照」ボタンをクリックして、ファイルを選択します。ここでは先程ダウンロードした「uriage_sample.xlsx」を選択して下さい。

解析結果

少し待つとファイルの解析結果が表示されます。
画面左上のアプリ名は、取込元ファイル名がそのまま利用されていますが、右側にある「アプリ名を変更」をクリックして新しい名前を入力することで変更することができますので、「売上一覧表」に変更しましょう。ちなみに同一のファイル名で複数取込んだ場合は、同じ名前のアプリが複数作成されます。

設定変更

読み込んだデータの形式から自動的にフィールドタイプを判断しています。
このままでも良いのですが、今回はちょっと手を加えてみます。
「商品名」は「ドロップダウン」と判定されていますが、選択肢があまり多い場合は却って使いにくくなりますので、その点を考慮して今回は直接商品名を入力することにして、ここは「文字列(1行)」に変更しましょう。

最終確認

画面右上の「作成」をクリックすると、中央にメッセージが表示されますので「OK」をクリックして下さい。

作成完了

少し待つと、ポータル画面にジャンプします。
「全てのアプリ」の中に「売上一覧表」が追加されています。
では、早速「売上一覧表」をクリックしてアプリを見てみましょう。

2.レイアウトの調整

一覧画面

一覧画面が表示され、取り込んだExcelデータが入った状態になっています。
それぞれの行の左端(レコード番号の左)にあるアイコンをクリックして、その行のデータを詳細表示してみましょう。

詳細画面

各項目が縦に並んで表示されています。
ここままの状態ではイメージしにくいのですが、1件のデータを見る際の一覧性に優れ、沢山の管理項目がある場合でもわかりやすい画面になります。
とりあえず、画面左上の鉛筆アイコンをクリックして下さい。

入力画面

先程と同じレイアウトですが、編集モードになりました。
「販売先」と「商品分類」はプルダウンで選択入力できるようになっていてとても便利になっています。しかし、商品名はもう少し幅を広くしたいところですし、全体的に入力部品が左に寄っていて画面の右半分が無駄になり、余計な縦スクロールが生じます。項目の配置やサイズを変更して、もっと使いやすくしましょう。
ではまず、画面左上の「売上一覧」をクリックして一覧画面に戻ります。

一覧画面2

一覧画面の右上にある歯車のアイコンをクリックし「このアプリの設定」を選択して下さい。

アプリの設定画面

「アプリの設定」画面が表示されたら、「フォームの編集」ボタンをクリックします。

フォーム編集画面

フォームが表示されますので、それぞれの入力部品をクリックしたまま目的の位置に移動して離す操作を行って、レイアウトを整えてみましょう。

幅の変更

入力部品の幅を変更するには、その入力部品の右端にマウスポインタを合わせ、縦に点線が表示されたら左ボタンを押したまま左右に移動し、適度な幅になったところでボタンを離します。

フォーム編集完了

大分スッキリした感じになりました。
では、画面左上の「保存」ボタンをクリックして下さい。

アプリの設定画面2

「アプリの設定」画面へジャンプします。
ここで「設定完了」ボタンをクリックすることで設定がアプリに反映します。
この操作を忘れやすいので注意して下さい。
ちなみに、ここで行ったレイアウトの設定は、モバイルには適用されません。
モバイルの場合はモバイルに最適なよう調整されたレイアウトになります。

3.グラフの作成

ここまでの作業で、基本機能を備えたアプリができました。
一覧画面には検索や並び替えなどの機能も元々用意されていますし、詳細画面にはユーザー間のコミュニケーションに利用できるコメント機能も搭載されています。
とはいえ、まだこれだけでは寂しい気がしますので、折角のデータをさらに有効活用するために、ここでグラフを作ってみたいと思います。
商品分類ごとの売上金額の推移を表現する折れ線グラフを作成してみましょう。

アプリの設定画面

先程と同様に、「売上集計表」の一覧画面から歯車アイコンをクリック、「このアプリの設定」を選択して「アプリの設定」画面を表示させます。
ここで「グラフの追加」をクリックして下さい。

グラフ作成画面

右図の設定画面が表示されたら、グラフ名に「商品分類別売上推移」と入力して下さい。

グラフの設定

「集計の方法」は次のように設定して下さい。
「グラフの種類」は「折れ線グラフ」を選択します。
「分類する項目(大項目)」で「日付」を選択すると、右側にもう一つプルダウンが表示されますので、「月単位」を指定して下さい。そして、その右にある緑色の「+」ボタンをクリックして、追加された「中項目」で「商品分類」を指定して下さい。
これでグラフの系列が決まりました。
次に「集計方法」のプルダウンで「合計」-「金額」を指定して下さい。
初期状態ではデータ件数になっていますが、これで金額の合計を集計してグラフを作成するようになりました。
「条件」と「ソート」は今回は必要ないので、以上で完了です。
画面左上の「保存」ボタンをクリックして変更を保存し、「アプリの設定」画面で「設定完了」をクリックして作業は完了です。

一覧画面

処理が完了したら自動的に一覧画面に戻ります。
「グラフ」のプルダウンで「商品分類別売上推移」を選択して、グラフを表示させてみましょう。

グラフ表示

グラフが表示されました。
Excelでグラフを作成する場合はセル番地やセルの範囲という概念が入りますが、kintoneにはそれがないのでとても簡単に出来ますね。

最後に

今回で予定していた連載が一通り終わりました。
そもそも私がkintoneの記事を書こうと思ったのは、単純に私がkintoneに惚れ込んでいるからです。最初に知った時は「SalesForce.com の簡易版」といったイメージを持ちましたが、体験利用をしてみて考え方が変わりました。
SalesForce.com がCRMを中心とする営業管理ツールのデファクトスタンダード(業界標準)として、企業がシステムに合わせることで業務革新を行うものであるのに対し、kintone は柔軟性を最大限に活かしてユーザーが自由に使えるツールを目指していることが伺えます。その意味で、両者の性格はむしろ正反対と言えます。
また、kintoneは柔軟性に富んだ「ワガママに使えるツール」であるばかりでなく、すぐに使える手軽さとわかりやすさも重視されおり、それらはグループウェアの世界でNo1の地位を築いてきたサイボウスさんならではのノウハウでしょう。
kintone は技術的な意味ばかりでなく概念や考え方が新しく、何もかもが徹底的に考え抜かれ、おもしろい程ビジネスの実態に即した明確なシナリオがあります。間違いなく、これから日本のビジネス界の標準ツールとなるでしょう。

kintoneの運用をサポート致します

kintoneの各種設定や部分的な変更等、1件当たり5,000円から対応致します。
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kintoneご利用のお申し込みや、オリジナルアプリ制作も対応させて頂きます

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