それまでの苦労

Asus TAICHI少人数の打ち合わせや会議などでノートパソコンの画面を皆で見たいことはよくあります。プロジェクターがある時はそれを使用することもありますが、訪問先などで貸して頂くのをお願いしにくいことや、プロジェクターを使う程の人数ではなく、準備に時間をかけたくない場合もあります。
私もシステム開発という仕事に携わっている関係上、デモや打ち合わせの席で持参したノートパソコンを使用してご説明する機会はよくありますが、一時期は15インチの液晶モニターを持って行き、パソコンと同じ画面を表示させて反対側に向けて使用していました。(正直、重くて不便です。)
そんな時に見つけたのが、今回ご紹介するAsus TAICHIで、購入したのは1年ほど前のことです。
TAICHIは両面液晶ディスプレイを備えているのが大きな特徴で、通常のノートパソコンの液晶の反対面(つまり蓋の部分)にも液晶画面が付いているため、対面の席に座る人にも自分が見ているのと同じ画面を見せることができるのです。
そして、反対側の液晶はタッチパネルとなっており、天版を閉じるとタブレットとして使うことができる点も大きな魅力です。

Taichiの良さ

Asus(エイスース)について

Asusは台湾のメーカーでパソコン製品の価格はかなり安めです。
台湾製ということと価格が安いという点で品質を疑われる場面があるかもしれませんが、そもそも同社はパソコン部品のメーカーとして、マザーボードなどの分野では世界最王手であり、国内メーカーのパソコンにも同社のパーツが広く利用されています。パソコン製品の方もアイデアや工夫があり、実用面ばかりでなく外観や操作感にも配慮した秀逸な製品が多いように思います。

基本仕様も充実

TAICHI21-3337

OS Windows8 64bit
CPU Intel Core i5 1.8GHz
SSD 128GB
メモリ 4GB
液晶 11.6型ワイドTFT(フルHD)
バッテリー駆動時間 約5.6時間

TAICHI21-3337は10万円未満で買えるノートパソコンとしては安価な製品ですが、基本仕様はこの価格帯では考えられないほど充実しています。CPUの周波数は1.8GHz、記憶容量が128GBと数値だけを見れば低スペックに見えてしまいますが、決してそんなことはありません。
CPUの性能(処理速度)は周波数だけで決まる訳ではなく、どのモデルかという要素の方がより重要です。TAICHI21-3337に搭載されているCore i5は小型ノートには搭載されることが少ない高性能なCPUなのです。
また、このパソコンにはHDD(ハードディスクドライブ)がなく、SSD(ソリッドステートドライブ)が搭載されていますが、SSDはHDDよりも高速に動作する上衝撃にも強い高級な記憶装置で、SSDを使用することで電源を入れてOSが起動するまでの時間が劇的に短くなります。ただ、現時点ではHDDのような大容量のSSDを生産することはできないので、パソコンの生産コストが高くなり、記憶装置の容量は小さめになります。
しかし、サブマシンとしての位置づけであれば、128GBの容量はそう不便を感じることはありません。

外観・質感

幅:306.6mm 奥行き:199.3mm 高さ:17.4mm
軽さ:約1.25kg

イルミネートキーボード金属的な質感でスリム、スタイリッシュで高級感が漂う雰囲気は、車に例えるならBMWを思わせます。
背面(蓋側)の液晶の表面は強化ガラスになっていてキズが付きにくく、何も表示していない時は液晶という感じがありません。本体と液晶の結合部もしっかりしていてグラついた感じがすることはなく、それ故、液晶を閉じた状態で固定するロック機構が不要となっており、スムーズに開閉することができます。
また、イルミネートキーボードが採用されており、光量の少ない場所ではキーボードの輪郭と文字が光って入力の手助けをします。よくあるような、キーの表面にラベルを貼る方式の場合、文字がハゲたりキーがベトついたりすることがありますが、このキーボードはそうはなりません。
両面の液晶の上には、手前側が92万画素、タブレット側には500万画素のWEBカメラが搭載されており、タブレット側では非常に鮮明な動画や制止画を撮影することができます。

アクセサリー

アクセサリー
パソコン本体を入れるソフトケースもしっかりしていて高級感があり、専用のスタイラスペン(タッチペン)も高級そうな雰囲気と質感があります。
ノートパソコンのACアダプターは嵩張るものが多いのですが、Taichiのものは非常にコンパクトで持ち運びにも便利なようになっているのも嬉しい点です。
本体がスリムである分、VGA端子やイーサネット端子を直接接続することはできませんが、USBイーサネットアダプターとmini-VGAアダプターが付属しているため、それで困ることはありません。それらのアダプターの専用ケースも付属している親切さには感心するばかりです。

実際に使ってみて・・・

導入目的は達成

打ち合わせやデモでの利用はそもそもの私の目的でしたが、一点気になっていたのは、会議用のテーブルの上に置いて見下ろす角度で見た時に、本当に両側から不自由なく画面を見ることができるのかどうか・・・ということです。
実際のところ、普通の会議机と椅子ならばTAICHIの天版を垂直に立てた状態で、さほど無理なく両側から見ることができます。私の場合、天版を自分の側に少し傾けて相手の側から見えやすいようにしていますが、そうすると自分が見るのには少し見にくい感じがしますが、それでも十分見えます。
応接セットのようにテーブルが膝に高さになると、流石にこの置き方では見えませんが、そんな時には蓋を閉じてタブレットとして使用すれば、相手にも自分にも見えやすくなります。

その他の便利さ

インターネットで調べごとをする時などは、特に買って良かったと感じます。
起動が速いためすぐに調べることができますし、タブレットとして使用すれば、スクロールやページ移動、拡大などが指先一つで自由に操作できるので、とても楽ですし見やすさも抜群です。
タブレット時の文字入力はキーボードと同じ配置で画面表示されますが、(iPadやAndroidタブレットに比べ)画面サイズが大きいため、キーボード入力を行う感覚で両手で入力することができ、少し慣れればかなり使いやすいものになります。

最後に

レビュー記事なので、何か一つくらいは残念な点を書きたかったのですが、TAICHIに関しては残念な点を見つけることが出来ませんでした。強いて挙げればバッテリーの駆動時間がもう少し長ければよいのかもしれませんが、私はさほど不便を感じることはありません。サブ機としては絶対にお勧めできる製品です。
ちなみに、TAICHI21-3337の上位機種として3537があり、こちらはCPUがCore i7 2GHz、SSD容量は256GBとよりハイスペックになりますが、価格は3337の約2倍になりますので、3337のスペックで不足となる明確な目的が無い限り、3337の方がコストパフォーマンスに優れたお勧め製品と言えます。